看護師の求人に応募が来ない理由|面接では聞けないこと

面接では聞けないこと!看護師の求人に応募が来ない理由

「求人を出しているのに、看護師からの応募が来ない」。訪問看護ステーション、クリニック、介護施設など、看護師を採用したい事業所の方から、よく聞くお悩みです。

私は看護師として15年働いてきました。その間、家族の転勤や子育ての事情で、職場を移らなければならない時期が何度かありました。そのたびに困ったのが、本当に知りたいことほど求人には書いておらず、面接でも聞きにくいことでした。

この記事では、看護師が求人を見るときに何を探しているのか、そして事業所側が求人ページに何を書いておくと応募につながりやすいのかを、探す側にいた立場からお伝えします。

応募が来ないのは、働く姿が想像できないから

看護師から応募が来ない理由のひとつは、求人を見ても「自分がそこで働く姿」が想像できないことです。

私自身、応募をやめた求人を振り返ると、条件が悪かったわけではありませんでした。具体的な様子が見えず、自分ごととして想像できなかった。理由はそれだけです。

看護師は、職場が変わると生活が大きく変わります。だからこそ、想像できない職場には、なかなか一歩を踏み出せません。

看護師は、時期によって見るところが変わる

求人で何を見るかは、看護師の今の暮らしによって変わります。

独身・若手のうちは「教育体制」

独身の頃に一番見ていたのは、教育体制でした。ただ、「丁寧に教えます」と書いてあるだけでは、かえって不安でした。何をどう教えてもらえるのかが見えないからです。

プリセプターが付くのか、チーム制なのか。仕組みの名前や具体例が書いてある求人のほうが、安心して応募を考えられました。

子育て中は「同じ立場のスタッフと、協力体制」

子どもを育てるようになってからは、見るところが変わりました。実際に子育てをしているスタッフがいるか、急な欠勤のときに協力し合える体制があるか。これが職場選びの鍵になりました。

求人に書いてあればそれを見て、書いていなければ面接で聞いていました。

どの時期でも「職場の雰囲気」

独身のときも、子育て中も、変わらず大事だったのが職場の雰囲気です。ただ、雰囲気は「アットホームな職場です」と書かれていても伝わりません。どんな人が、どんなふうに働いているかが見えて、はじめて伝わるものだと思います。

本当に知りたいのは「面接で聞けないこと」

看護師が求人で一番知りたいのは、面接では聞きにくいことです。そして、そこが分からないまま入職を決めることも少なくありません。

始業前の残業はあるか

子育て中の私にとって、とても大事だったのが「始業前の残業があるかどうか」でした。子どもを保育園や幼稚園に送ってから出勤する毎日では、始業前の15分、30分の差がとても大きいからです。

ところが、これを面接で聞くのは勇気がいります。「こんなことを聞いたら、家庭のことしか考えていないと思われて、落とされるんじゃないか」「事業所が欲しいのは、もっと主戦力になれる人なんじゃないか」。そう思うと尻込みしてしまい、私は聞けませんでした。結局、入職してから知ることになり、入職後も直接は聞けないので、周りの様子から悟るしかありませんでした。

始業前の残業について書いてある求人は、私が探していた頃には見たことがありません。

急に休んだとき、カバーし合える雰囲気か

子どもの急な発熱、学級閉鎖など、子育て中はどうしてもイレギュラーな休みが出てきます。そのとき、職場がカバーし合える雰囲気かどうかも、とても気になっていました。

これも面接では聞きにくく、私は口コミを頼りに判断していました。ただ、口コミが今の職場の様子を表しているとは限りません。

聞けないことが残ったまま入職を決めるのは、一か八かの賭けです。私も、入職するまでずっとハラハラしていました。賭けに出る人もいますが、「よく分からないから、やめておこう」と応募自体をやめる人もいると思います。求人に書いていない情報は、応募をためらう理由になってしまいます。

聞きにくいことは、先に書いてあげる

求人ページで応募につなげるには、看護師が聞きにくいことを、事業所側から先に書いておくことが大切です。

たとえば、こんな書き方です。

看護師が知りたいこと求人ページでの書き方の例
始業前の残業はあるか「始業前の出勤はお願いしていません」「申し送りは始業後に行います」
急な欠勤のとき「お子さんの急な発熱や学級閉鎖のときは、〇〇の流れで調整しています」
子育て中のスタッフはいるか「スタッフ〇名のうち、子育て中のスタッフが〇名在籍しています」
教育体制「入職後〇か月はプリセプターが付きます」「チームで担当します」
職場の雰囲気1日の流れ、スタッフ同士の関わり方を具体的に載せる

どこまで書くかは、「応募する人が、面接で聞かなくても済むくらい」が目安です。

もし今は書きにくい状況があっても、「どう対応しているか」を書くだけで、受け取られ方は変わると思います。応募する人が知りたいのは、入ってから困らないかどうかだからです。

当方で制作した訪問看護ステーション様のサイトでは、オープン前で紹介できるスタッフの声がまだない状態でした。そこで、17時に訪問を終えてカンファレンスで共有する1日の流れや評価制度を具体的に載せ、入職後の働き方を想像できる採用ページにしました。

→ 訪問看護ステーション様の制作実績

また、介護事業所様のサイトでは、入居を考えるご家族向けと求職者向けの入口を分け、求人媒体と同じ判断材料を自社サイトでそろえる構成にしました。公開後、月額数万円の求人媒体を解約されています。

→ グループホーム・介護事業所様の制作実績

よくある質問

残業があるのに、正直に書いて大丈夫ですか?

書いておくことをおすすめします。入職してから知るほうが、応募する人にとっては不安が大きく、早期の退職につながることもあります。「月平均〇時間程度」「〇〇の日は残業になりやすい」のように、実態を具体的に書くほうが信頼されやすくなります。

まとめ

  • 看護師から応募が来ない理由のひとつは、働く姿が想像できないこと
  • 看護師が本当に知りたいのは、始業前の残業や急な欠勤のときの対応など、面接では聞きにくいこと
  • 聞きにくいことを事業所側から先に書いておくと、応募をためらう理由を減らせる

「求人ページに何を書けばいいか分からない」「現場の良さをうまく言葉にできない」といった段階からご相談いただけます。看護師として働いてきた経験をもとに、応募する人に伝わる求人ページを一緒に考えます。